エングレーヴィング <前期 1978〜>
7/3(土)〜7/14(水)
メゾチント <前期 2001〜>
7/17(土)〜7/28(水)
11:00〜19:00
<入れ替えのため15・16日は休廊します>
■オープニングパーティー at 松明堂ギャラリー 7月4日(日)16:00〜19:00 ■中山ラビ ライブ 〜渡辺千尋さんを偲んで〜 at ポレポレ坐 ■渡辺千尋カタログレゾネ 2010年7月刊行予定 |

昨年夏の渡辺千尋さん急逝の報せは私たちに大きな衝撃を与えました。60歳を越え、これから・・と言っている最中の訃報でした。生前は知る人ぞ知るといった作家でしたが、亡くなった今、さまざまなところからその死を惜しむ声が上がってきています。 1944年生まれ。64歳で他界するまで美術家として活躍してきました。主な作品は銅版画。エングレーヴィング、メゾチント、両方の併用技法、そしてエッチングなどを加えて約120点ほどの作品を遺しました。 細やかな神経が行き届いた優れた技術に裏付けされながら、その世界は時代を切り取った空気感を強く持ち、緻密で創造力にあふれた異空間の数々(エングレーヴィング作品)光と共に制作された妖艶なシリーズ(カラーメゾチント作品)、そして長崎をテーマにした祈りの作品と、どれも個性的で大変質の高い作品群です。 今年4月、渡辺千尋遺作管理会が銅版画家の中林忠良さんを中心に立ち上がりました。遺された貴重な作品。今回の展覧会に間に合うようにと、全作品の図録、カタログレゾネの制作が始まっています。松明堂では1996年から5回の展覧会を開催してきました。今年と来年、2回に分けて渡辺千尋作品全体を一望できる展覧会を・・ と準備を進めています。友人たちによるイベントも予定されます。是非この機会に渡辺千尋の世界においでください。 |



■「桜の木の下には屍体が埋っている」とは、日本の小説作家の有名な一節である。桜とは日本を代表する美の象徴としてある。かつて日本には「恐ろしい程の美しさ」という表現があった。美に対する畏怖の念があったのだ。満開の桜の森は幻想的である。その地面の下に屍体が埋っているとの連想は、夢見ごこちに桜を眺めるものに一撃をあたえ、その潜在意識をえぐって見せた名言であった。 ■ビュランは中世のヨーロッパ印刷文化を支えた偉大な、それでいて単純で小さな道具であった。デューラーは、それ一本で、中世の恐ろしい程の美を銅板に彫りおこした。情報文明がかくも発達した現代では、それは過去の遺物となった。ビュランは死体となったのだ。 ■私はビュランを持つものである。ビュランの欲望を良く知っている。それは、忙がしい現代人の時間を喰うばかりか、夢すらも飲み込んでしまうのだ。その小さな道具を持った瞬間から人は単なる作業者となる。それはひたすら作業だけを強いるからである。その鉄の刃は、無数の作業者達の時間と血と汗と情念を吸いつくしながら研磨されて来たものだ。私も又、それらをほとんどビュランに喰わせてしまった。 ■現代に逆行するように存在するビュランはかくも恐ろしい。だが、先の作家の言葉を逆にたどるなら、恐ろしさの果てには美がある筈である。現代において死体となったビュランが本当の恐ろしい程の美を咲かせるのは現代においてしかない、と、私は密かに信じているのである。だが、私はまだ一度もその恐ろしい程の美しい花を見たことがない。 渡辺千尋(1993年 個展のプログラムに寄せた文章より) |



□ WATANABE Chihiro |
展覧会 会場風景 (エングレーヴィング) |
タイトル パンドラの匣 ボッティチェリーの春 午後の光景 風の遺跡 六月の花 曼珠沙華 懺悔の夢景 ** 価格につきましてはギャラリーまでお問い合わせください **
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展覧会 会場風景 (メゾチント) |
59 「幻花 I」 66 「蛍」 80 「柘榴 III (裂)」 84 「記憶の風景・宿り」 85 「太古の夢」 |