渡辺 千尋 新作銅版画展
2004年10月16日(土)〜10月27日(水)
AM11:00〜PM7:00
作家メッセージ
「ピカピカに磨いた銅版にビュランの刃で刻画することは、白昼に闇(死)を捜し求めることだった。
逆に、銅版全面を隈なく傷つけ、闇から出発するメゾチント技法になってからは、
そこから浮かび上がってくるいのちらしきものの光を削り出す作業になっている。
光と闇、生と死、ビュラン技法(エングレーヴィング)とメゾチント技法、
これらの対立は、すでに私の中で合せ鏡のようにある。
今回は、新作メゾチント作品に加え、ビュラン作品(旧作)も展示してみようか・・・」
作家紹介
渡辺千尋さんは1944年東京生まれ長崎育ち。20歳のころより油彩、水彩、筆画などを始められ、30歳を過ぎた頃、銅版画のエングレーヴィング技法に出合い、版画作品を発表されます。画集『叛吐』『掌画集』銅版画集『象の風景』などを刊行される一方、初めて執筆された「ざくろの空」では第一回蓮如賞(ノンフィクション文学賞・1994年)を受賞され、その7年後に執筆された「マルチルの刻印」では第8回小学館ノンフィクション大賞優秀賞を受賞されました。
最近は銅版画のメゾチントという技法を使った作品を制作されています。今まで、磨きあげた銅板をビュランという研ぎ上げた鋭い刃物で削り、緻密な線の集合で表現するエングレーヴィングという技法で表現されていましたが、今回は打って変わって傷をたくさん付けた銅板のその傷をなめしていくことで面をつくり表現する作品を発表されます。どちらも高度な技術と集中力が必要とされます。
渡辺千尋 Watanabe chihiro プロフィール
1944年生
1964年〜油彩・ガッシュ・エナメル・リキテックス・色鉛筆・筆画などでの創作
1977年 銅版画・エングレーヴィング技法と出合う
1978年 日本版画協会奨励賞受賞
1995年 長崎県有家町所蔵 銅版画「セビリアの聖母」復刻
1994年 『ざくろの空ー頓珍漢人形伝ー』(河出書房新社刊)で第一回蓮如賞受賞
2001年 『マルチルの刻印』で第8回小学館ノンフィクション大賞優秀賞受賞
画集に『叛吐』『掌画集』銅版画集『象の風景』
国内・国外で数多くの個展を催し、チェコ国立版画美術館に『象の風景』シリーズ の全作品を買い上げられる。
現 在:銅版画家・装丁家・日本ペンクラブ会員